31歳になった朝、慣れない山靴を履いてあずさ15号に乗った。
山靴は社会人1年目の時、会社の登山部活動「やまのこ」に強制参加させられてイヤイヤ購入したもの。
今回わざわざ実家からお取り寄せ。
というのも誕生日にしたいこと、で指定したのが「雪山を見る」こと。
ネットでふと知って以来、行ってみたかった「美ヶ原」に決定。
なんでも標高2034mのところにある王ヶ頭からは、日本の主要な高い山がほとんど見渡せるという。
360度日本アルプスに囲まれた場所で、展望風呂付きの部屋にお泊り。ヒャッホー
山登りするわけでもなくスキーやスノボをするわけでもなく、ものぐさな私たちは単に絶景を見たいというだけ。
私こう見えて「山」って好きみたい。街にいても山がすぐそばに見える京都からすると、全く山がない関東平野生活にはかなり不満。慣れたとはいえハイジの気分。「山がない・・オジイサーン」
今回は雪山グッズを買ったり送ってもらう事前準備に嫌気がさし、何度か行き先変更しようとしたけど変えなくて良かった。これ本当に。
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新宿から山梨経由で長野県・松本までを結ぶ「あずさ」だけど、
これがなかなか景色も良く、八王子を過ぎた辺りで既に感動。
東京って・・・けっこう田舎やん。
おにぎり山のような山に川に、渓谷っぽい谷。家も土地も空も広い。
まりが住んでた小淵沢も通過。
良いところだったなぁ、本当に良いところに住んでたんだなあ。
富士山近かったしね。
さて、松本駅に到着。
ここまでホテルのバスが迎えに着てくれて、ここから王ヶ頭のホテルまで1時間半かかる。
とはいっても20分ほど普通の市街を走ったら、あと1時間以上は獣道のような山をひたすら1000m登るのだけ。
1時間も車で、ってどんなに遠いのかと思ってたけど、松本駅からは王ヶ頭の隣の王が鼻がわりと近く見えるし、
単に山道を天に向かって登るのに時間がかかるだけなのであった。
山道、それもありえないほどボコボコで狭いし、これは降りる時恐怖だろうな・・・と思う。
ちなみに冬の間は一般車両は美ヶ原高原に入れないそう。
それはつまり、宿泊客はかならずこの送迎バスを使うということ。
この日の宿泊客は同じバスに乗った3組(!)のみ。
赤ちゃん連れ夫婦と、接待らしきサラリーマンのおっさん5人。
これが・・・クセ者だった。。。「ツアーの仲間というのは旅中、かなり重要である」これが今回の標語となる。
王ヶ頭ホテルに到着。
おっと、概観はかなりキレイな山小屋風?
でもお出迎えの暖かい笹茶がおいしい。そしてロビーはレトロで箱根の富士屋ホテルみたい。
そして何より、部屋からの景色がすごい~☆
窓が大きいので、そのまま谷底?に落ちていきそうな錯覚に。
そしてどこまでも広がる南アルプス。
到着時は雲も出ていた為富士山も見えないし、何より温暖化のせいで真っ白な雪山は少なく、今ひとつな景色。
この山々が真っ白だったら・・・くくぅ
つづく